美容師の夢でもある1人美容室の開業。
これまで磨き上げてきた技術を活かして、「独立したい！」と考える人も少なくないでしょう。
ただ、いざ開業しようとすると”金銭問題”に直面しますよね。
1人美容室の開業にはどれくらいの費用がかかるのか、また、自己資金がほぼ無い時はどうしたら良いのか…。
今回は、そんな開業資金の問題とともに、成功する美容室の作り方について解説していきます。
美容師として独立したい方はぜひご覧ください。
目次
1人美容室の開業資金はいくら？3パターンで解説
1人美容室を開業するにあたって、個人で出せる金額はどれくらいでしょうか。自己資金の負担額は、主に次の3パターンに分けられます。
①開業資金がゼロの場合
②開業資金が100万円から300万円の場合
③開業資金が潤沢にある場合
実は、美容室の開業資金は800万〜1,000万円台が相場だと言われています。
主な内訳は、物件や内装に650万円、美容機器や備品などに150万円、広告宣伝費や運転資金に150万円となっています。
とはいえ、開業資金を全て自己資金で賄える人は少なく、融資を受ける人がほとんど。
ただ、開業資金はお店の大きさや立地、内装へのこだわりなどで大きく異なります。
WHATSでは開業相談も可能なので、開業の総額や資金の調達方法などに悩んだ場合は相談してみることをおすすめします。
①開業資金ゼロの場合
「1人美容室を開業したいけど自己資金が全く無い…。」
本当は資金を貯めてから開業するのが理想ですが、中にはこういった場合もあります。
もし自己資金ゼロで融資も受けない場合は、「面貸し」という方法で開業できることがあります。
面貸しというのは、美容室の空き時間や空席を利用してフリーランス美容師が施術をすること。
設備が揃っているので、初期費用を抑えて独立することができます。
もし自分で店舗を構えたいという場合は、融資を受けるのがオススメです。ただ、自己資金がゼロの場合は融資を受けたくても審査が厳しいです。少しでも良いので自己資金を用意しましょう。
②開業資金100万円から300万円の場合
開業資金が100〜300万円の場合は、少し物足りなさはありますが融資を受けることで開業が可能です。
1人美容室の開業資金は800万〜1,000万円台が相場だと言われていますが、自己資金は約1/4が目安です。
そのため、約200〜300万円ほどあれば開業できる計算になります。
ただ、決して大きな余裕があるわけではないので、削れるところはしっかり削って予算を立てると良いでしょう。
特に、内装に関しては、物価高等の影響もあり、内装費用が650万円くらいの場合、最低限のお店を作るのに結構ギリギリの費用感です。
デザインや材質にこだわりたい場合は、開業したあと、資金が溜まってから都度手を加えていくのがいいでしょう。シャンプー台は、安いものだと20万円、高いものだと100万円を超えます。
自己資金が100〜300万円だと開業資金も高くはないので、予算と相談しながら準備を進めていきましょう。
③開業資金が潤沢にある場合
開業資金にかなりの余裕がある場合は、より理想に近い美容室を作ることができるでしょう。
内装にこだわるのであれば、「新築物件」を選ぶのがおすすめです。
この場合の「新築物件」とは、基本的にはビルの中に何もない状態から、1から内装工事をすることをさします。
前の入居者の内装がそのまま残った「居抜き物件」と比べると、何もない状態から設計デザインできるので、自分好みの内装に仕上げやすいです。
とはいえ、工事費用はどこまでも高くなっていくので、資金の使いすぎにも注意が必要です。
しっかりと予算どりをした上で、どこまで内装にこだわるのかを業者としっかり話し合いましょう。
また、自己資金だけで開業できる資金があったとしても、できれば融資を受けるようにしましょう。
美容室の開業には、内装や備品などの初期費用だけではなく、開業後数ヶ月の運転資金を確保しておく必要があります。
それは、必ずしも順調に売り上げが上がるとは限らないからです。
開業前の融資とは違い、開業後の融資は実績で判断されます。
運営が厳しくなってからでは融資を受けるハードルが上がるので、開業資金に余裕がある場合でも融資を受けておくことで賢く無理のない開業ができますよ。
1人美容室の開業と内装の流れを3つのステップで紹介
ここでは、1人美容室の開業の流れを説明していきます。ざっくりとした流れは、次の3つのステップとなっています。
①コンセプトや事業計画を決める
②物件や内装業者を探して開業手続きをする
③備品を揃えてオープンに向けて最終準備をする
1人美容室を開業する上では、まずはコンセプトや事業計画を練ることが大切です。
それを軸として、物件探しや内装を決めて開業手続きをしていきましょう。
その後、備品などを揃えて最終的なオープン準備を進めていきます。
このような大きな流れを掴んでおくようにしましょう。
コンセプトや事業計画を決める
1人美容室を開業するにあたって、1番最初にやることがコンセプトの決定。
お客様のターゲット層や価格帯などを明確にし、どのようなサービスを提供していくのか考えていきましょう。
それと同時にお店の立地も大まかに目星をつけておきます。
立地によってお客様の年齢層やサービスの価格帯が大きく異なってくるので、コンセプトに合った場所はどのあたりなのか調べておくと良いです。
また、コンセプトや立地がある程度決まってくると、必要な資金や事業計画が少しずつ見えてくると思います。
必要な資金を計算し、足りない分は融資を考えましょう。
事業計画書は、融資の返済まで見通して計画を立てていくべきです。
1人では難しいこともあるので、開業支援をしてくれる会社に問い合わせてみると安心ですよ。
物件や内装業者を探して開業手続きをする
ここからは、いよいよ物件や内装を決めます。
物件を探すのは、すぐにでも入居を決断できる数ヶ月前のタイミングで探すのがおすすめです。
また物件探しと同時に、内装業者にも連絡をしましょう。
「まだ早いのでは？」と感じるかもしれませんが、開業には現場調査も必要で、美容室の運営に必要な水や電気などの容量の確認もあります。
物件と内装を同時に進めることで見積りも早めにでき、融資の申請も早めに取りかかることができますよ。
無事に契約が済んだら、いよいよ工事と開業手続きをしていきます。
工事にかかる時間は、だいたい1ヶ月から1ヶ月半ほど。
その間に、保健所や税務署などへ開業の届け出を出しましょう。
備品を揃えてオープンに向けて最終準備をする
美容室が完成したら、開業まであと少し！美容用品や備品の搬入などを行い、お客様の施術に必要なものを揃えましょう。
ただし、備品の中でもシャンプー台やセット台は内装工事中に設置する必要があるので、工事に入る前に選んでおきましょう。
資金が少ない場合は、メーカーから直接購入することでコストが抑えられます。
また、美容室が完成してもお客様が自然と来るわけではありません。
少なくともオープンから2ヶ月前くらいまでには集客を始めましょう。
チラシ広告やSNSなど、ターゲットに合った方法で行うのがおすすめです。
残すところはオープンのみですが、できればオープン前にプレオープンをしておくべき。
やってみると、意外な改善点やトラブルに気づくこともあります。
オープン当日の施術を通してリピーターになっていただくためにも、しっかり準備しておきましょう。
1人美容室を成功させるポイント3つ
せっかく1人美容室を開業するなら、絶対に成功させたいですよね。
ただ、1人美容室には課題も多く、廃業してしまう場合も多いのが現実なんです。
そこで、ここからは美容室を成功させるために特に実施すべきことを3つお伝えしていきます。
①ターゲットやコンセプトを明確にする
②経営者としてキャッシュフローを意識する
③宣伝を行い認知度を上げる
これらを意識することで、新規顧客の獲得やリピーターの増加が期待でき、売り上げが伸びていきます。
ターゲットやコンセプトを明確にする
美容室の成功には、コンセプトを明確にすることが何より大切。
コンセプトはお店の軸となるものです。
客層のターゲットや施術メニュー、価格帯、内装の雰囲気など、全てがコンセプトにばっちり沿っている場合、顧客満足度を高める事ができるでしょう。
反対にコンセプトが定まっておらず、全てがチグハグな場合、顧客満足度を下げる要因になるでしょう。
どうやってコンセプトを作っていいかわからない場合は、客層のターゲットや施術メニュー、価格帯などを具体的に決めることで、そのお店のコンセプトが見えてきます。
その際、ターゲット層と、施術メニューや価格帯がマッチしているか注意しましょう。
美容室は、お客様の悩みを解消する場所。
「どのようなお客様にどのようなサービスが提供できるか」をとことん追及することで、他に比べて圧倒的に選ばれる美容室になります。
美容室の要となる重要なポイントなので、徹底的にブラッシュアップしましょう。
経営者としてキャッシュフローを意識する
どれだけ施術が上手でも、自分が経営者であることを忘れてはいけません。
キャッシュフローを意識しなければ美容室の経営が傾いてしまうので、お客様のためにも経費を上手に調整しましょう。
特に、家賃や公共料金などは売り上げに関わらず毎月必ず負担しなければなりません。
もしあまりにも売り上げが少ない場合は、施術メニューや材料費といった経費を見直し、経営の負担を減らすような取り組みをすべきです。
ただ、このような会計の知識は複雑なことも多く、美容師1人で全て行うことは大変だと思います。
そのような場合は専門家に業務委託をするのも手なので、1人で抱え込まないようにしましょう。
宣伝を行い認知度を上げる
どれだけ美容師の腕が良くても、認知度が低くては”美容室の成功”には繋がりにくいもの。
たとえ現在多くの顧客を抱えていても、自分が歳をとるのと同じ様に常連さんは歳をとり、ライフステージが変わっていきます。
ライフステージが変わるにつれ、いずれ離れていく顧客もいることでしょう。
いかに現在の顧客を大切にしていようと、常に次の顧客を確保していくことはとても大切です。
その為、宣伝活動を通して集客対策をしっかり行いましょう。
最近ではスマートフォンを使って美容室を探す人が多く、若い世代のほとんどはSNSからの流入です。
若者世代がターゲットの場合はなるべくSNSに力を入れるようにしましょう。
ただ、ターゲット層によってはインターネットを使わない場合もあります。
そのような場合は、わかりやすい看板やチラシ広告など集客方法を変えるようにしましょう。
ターゲットによって集客を変えることで、より効率的に顧客を獲得することができます。
1人美容室の開業相談ならWHATS incへ
1人美容室の開業には、様々な悩みがつきまといます。
開業を経て「何年も続く美容室」へと成長させるには、さらにいろいろな課題が出てきます。
WHATSでは、開業時の資金調達や事業計画のサポートはもちろん、いつまでも愛される美容室作りのサポートを行っています。
1人美容室に関して悩んでいる方は、ぜひお気軽に相談してみてください。
