1人美容室の内装設備を全て解説【間取りからレジまで】

いざ1人美容室を開業しようと思っても、お店の内装を考える時に、広さや間取りに悩む人も多いのではないでしょうか。

1人美容室を開業する時は、内装に関して言えば、コンセプトに沿った間取り・デザインを考える事が大切です。

また、美容室の開業には法律で定められた基準などもあるので、ひとり美容室を経営するには、最低何坪のスペースが必要なのか把握する必要があります。

そこで今回は、間取りからレジなどの設備まで、1人美容室の内装設備を全て解説していきます。

 

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1人美容室の内装で「間取り」が大切な3つの理由

 

1人美容室を開業するときは、コンセプトに合った内装を作ることが大切です。

そして、内装を考えるときはデザインも大切ですが、”間取り”がなんといっても大切です。その理由は3つあります。

 

①美容室の経営に必要な設備を効率よく配置するため

②美容室を開くのに作業面積で最低限の広さが必要なため

③自分やお客様の動線を最適にするため

 

1人美容室は、「ひとりで経営するから、そんなに広くなくていい」と思われがちですが、美容室として経営するには法律で決められた広さが必要ですし、施術メニューや単価によっては、大きめの設備を導入する必要があります。

また、法律や設備が揃っているのと同時に、自分やお客様の動線も確保する必要があります。

そういった側面を考えてみると、美容室の経営は自分の想像する理想のオペレーションと、実際の広さや間取りが異なってくることもあるので、必要なポイントを見落とさないようにしましょう。

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下記、それぞれ説明していきます。

 

①美容室の経営に必要な設備を効率良く配置するため

1人美容室を開業するときにはいろんな備品を配置する必要があります。

レジやワゴンといった比較的小さなものから、シャンプー台や施術台といった大きなものまでたくさんあります。

まず、美容室を作るのに最低限必要なスペースとしては、下記があげられます。

 

・受付スペース

・待合スペース

・セット&カットスペース

・シャプールーム

・調剤スペース

・トイレ

・スタッフルーム

 

こういった大まかなスペース配分はなんとなく考えれば分かるものですが、意外と見落としがちなのが、その他ワゴンや促進機、クロスの収納や切った髪の毛の掃き場など、施術に必要なものを収納するスペースです。

ひとり美容室は、比較的小さい物件で経営する事が多いため、こういった必要設備を効率よく配置していく必要があります。

また、限られたスペースだからこそ、全ての要素を考えた上で、必要なものを取捨選択する必要があります。

それによって今後のお店の運営方法も変わるため、”間取り”を考えるのはとても大切な事なのです。

間取りを決める際は、自分のお店で使いたい備品や必要設備のリストアップも一緒に行うと良いでしょう。

特に、セット椅子やシャンプー台は、メニュー単価やコンセプトによって大きさが変わってくるので、欲しいものを早めにリストアップしておいたほうがいいでしょう。

もし自分で市販の家具やインテリアを買いたい場合は、間取りを決めてから購入することをオススメします。

 

美容室を開くのに作業面積で最低限の広さが必要なため

1人美容室だからといっても、どんな広さでも開業できるわけではありません。

広さや構造設備に基準があり保健所の審査を突破しなければいけないので、あらかじめそれを満たした広さや間取りにする必要があります。

例えば、東京都の場合は下記内容に沿った空間設計が必要です。

 

・作業台が6台以下の場合、作業所スペースは有効面積で13㎡必要

・以降、作業台1台追加ごとに1台あたり3㎡の面積が必要

・個室を作る場合、そこだけで13㎡必要

・待合スペースと作業スペースが明確に区画されていることが必要

・スタッフルーム、トイレ、待合は作業所スペースとして含まない(地域による)

 

※作業台とは、サービス提供中にお客様が座る椅子全てを指します。

(セット面、シャンプー台、中待合(コールド)席など)

 

つまり、最低でもお店として成り立たせるには、物件の広さが20㎡以上は欲しいところです。

このように、間取りが狭いとそもそも広さの基準を満たせていなかったり、作業台が想像以上に置けなかったりすることもあります。

そのため、1人美容室を開業する時は、まずは保健所の基準を調べ、それを満たせる間取りを考える事が大切です。

場合によってはスタッフが利用するスペースをかなり狭く切り詰めなければいけない事もあるので、本当にその物件で開業していいのかという判断材料にもなるでしょう。

なお、広さに不安がある物件を検討している場合、物件を本契約する前に、内装業者に一度間取りを引いてもらい、自分の理想の作業面数を確保できるのか、事前に確認しておくのがおすすめです。

 

自分やお客様の動線を最適にするため

“間取り”の設計は、必要設備を効率よく配置したり、法的基準を考慮したりするほか、「お客様との関わり方」を決める役割があります。

例えば、来店いただいたお客様との会話を重要視するのであれば、セット椅子に座ったままシャンプーが出来るようにしたり、カラー剤の調合時にも美容師の顔が見えやすい配置にしたりと、両者の対面時間を増やす間取りにする事が出来ます。

逆に、リラックスしてひとりの空間を過ごしてもらいたい場合は、薬剤の調合時間やカラーの待ち時間に、美容師の存在を意識しなくて良い空間作りにする事もできます。

このように間取りを変える事によって、お客様に与えるお店の印象を操作しやすくなります。

また、お客様にどう動いてもらうか、自分がどう動くかをしっかり考えた間取りにすることで、両者にストレスのない店舗づくりが出来ます。

お客様の動く動線をスムーズにする事で、お店に対しての好感度もあがり、スタッフが動く動線をしっかり設計する事で、より良い接客が出来、結果的に顧客満足度もあがるでしょう。

1人美容室は一般的な美容室に比べて狭くなりがちなので、お客様にリラックスして施術を受けていただくためにも、動線に不便を感じない間取りにしましょう。

ほとんどの場合、内装業者が”間取り”のプランを設計して、それにあった設備を提案したり設計したりしますが、お店で使うものや必要なものを決めるのも、お客様との向き合い方を決めるのもオーナー自身になります。

どんな設備でどんな働き方をしたいのか、しっかり考えておくようにしましょう。

また、間取りを考えていくうちに、自分の中で抜け落ちていた考えが見えてきたりもします。

まずはしっかりと必要なものの整理と配置を行うことが、「良いひとり美容室」づくりの第一歩となるでしょう。

 

 1人美容室の内装設備を紹介

 

1人美容室を開業するにあたって、いろいろな設備や備品などを揃えなければいけません。

開業準備はやることが多いのでつい忘れてしまいがちですが、特に大きな内部設備はなるべく早い段階で決めておくべきです。

そこで、ここからは1人美容室を開業するにあたって早めに検討しておきたい設備や家具をご紹介していきます。

開業時の準備不足を防ぐためにも、必要なものは必ずリストアップしておきましょう!

 レジ

どんなお店であっても、店舗経営にはレジが欠かせません。

美容室の場合は、「POSレジ」がおすすめです。

POSレジというのは、お会計はもちろん予約管理や売上管理といった機能もついており、とても機能面に優れたレジとなっています。

導入コストも抑えられて従来のレジに比べて場所も取らないので、1人美容室の開業には特におすすめです。

1人美容室を経営する場合、施術だけで1日が終わってしまい、顧客管理や売上管理などがおろそかになりがち。

そんなとき、POSレジは強い味方となってくれるでしょう。

なかでもiPadなどのタブレット端末にレジ機能をインストールして使用する「タブレットPOSレジ」は場所もとらず、直感的な操作が出来ます。

レシート印刷などの周辺機器とは無線で通信するため、インターネット環境が必須になりますが、ひとり美容室にはおすすめです。

最近大型のサロンでは、自動支払い機を導入する流れになりつつありますが、まだまだひとり美容室では時期尚早の機能なので、まずは小型で使い勝手の良いレジ機能を導入するのが良いでしょう。

POSレジにも様々なサービスがあるので、早めに資料を取り寄せて、自分にあったものを探しましょう。

 

 

シャンプー台

美容室に欠かせない設備のひとつとして、シャンプー台が挙げられます。

シャンプー時のメニューやサービス形態によって、選ぶシャンプー台が変わってきます。

座椅子がフルフラットになるものにするのか、リクライニング程度のものにするのかで、最初の間取りの設計も変わってくるので、早めに種類を検討したいものです。

シャンプー台の選び方のコツは、予算と使い勝手のバランス。

自分の施術に必要なスペックが揃っていることを確認した上で、予算や座り心地といった要素を考慮しながら選ぶのがおすすめです。

高額なメーカーは、やはり品質やアフターサービスの基準が高いですが、最近はお手軽な金額のものでもスペックが高くなってきています。

予算に応じて、複数のメーカーのショールームへ見学に行くのもおすすめです。シャンプー台は店内の動線や水道配管に影響する設備なので、できるだけ早い段階で決めるようにしましょう。

 スタイリングチェアと鏡

 

施術をする上で絶対に必要なものがスタイリングチェアと鏡。

スタイリングチェアやカット台は美容室の中でもお客様が大半の時間を過ごす場所になり、間取りを左右するものでもあるので、早めからリサーチを進めて検討していきましょう。

スタイリングチェアもカット台も、美容品メーカーで既製品を販売していますが、美容室の形に応じて完全オリジナル製作も可能です。

カット台については、独立型のカット台や、壁面に鏡とカウンターだけつけるものなど、様々な形にする事が出来ます。

完全オーダーメイドにする事も、一部既製品を活用する事も出来るので、予算に応じてどういう形にするのか決めていきましょう。

スタイリングチェアについては、お店のブランドイメージにあったものを選びましょう。

こちらもシャンプー台と同じく、高級メーカーのものは品質が良く、カスタマイズの種類も豊富でアフターサービスが充実しています。

ただ、お手頃価格のものでも、品質が良く使い勝手がいいものが増えているので、どうせ使っているうちに悪くなっていって交換するのであれば、比較的安いメーカーのもので初期投資をおさえるという考え方もあります。

また、あえて普通の家具の椅子を使用するという方向性もあります。

予算を含め、自店にあった方向性を決めていきましょう。

また、必要に応じてメーカーのショールームに行き、実物に座って確かめてみる事をおすすめします。

 

待合スペースのイス

 

美容室を営業するにあたって、保健所の申請の関係上、「待合スペース」を設ける必要があります。

1人美容室の場合は、一般的な美容室とは違い多くのお客様が待つことはないと思います。

そのため、1人掛けのソファーやイスがあれば十分です。

ただ、待合にお客様が滞在する時間は短いかもしれませんが、来店時にお客様が初めに目にする場所なので美容室のコンセプトに合ったデザインのものを選ぶようにしましょう。

加湿気・空気清浄機

 

番外編として、早めに準備しといたほうがいいというより、意外と忘れられがちだけどあったほうがいいアイテムとして、加湿器・空気清浄機があげられます。

美容室はお客様が綺麗になりに来ているところなので、清潔感や適度な温度・湿度など、お客様が快適に過ごせるような空間づくりを心がけることも大切です。

お店を営業していると、締め切った部屋で一日中エアコンをかけているという状態になります。

乾燥はもちろん、空気の流れも悪くなるため、加湿器や空気清浄機で、室内環境を整えてあげたほうが良いでしょう。

感染症対策にもなり、働いている美容師さん自信の健康維持にも貢献してくれることになります。

 

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WHATSでは、多くの実績を積み重ねたスタッフが、美容師一人ひとりと向き合いながら店舗デザインを行っております。

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