【理美容ニュース】公庫金利2.90%、厚労省予算57億円 2026年9月のサロン経営ニュース
【2026年9月2日の美容ニュース】
マル経融資が2か月連続上昇、2.90%に 日本公庫が9月金利を改定
日本政策金融公庫が2026年9月1日付で貸付金利を改定しました。小規模事業者向けのマル経融資(特別利率F)は前月比0.2ポイント上昇して2.90%となり、2か月連続の上昇です。
無担保融資の基準金利(税務申告を2期終えている場合)は3.80〜5.40%、有担保融資の基準金利は2.80〜5.00%で、いずれも2か月連続の引き上げとなりました。
特利Fは2023年7月時点では1.07%でした。この3年ほどで約1.8ポイント上がった計算になり、記事では今後も上昇が見込まれるとしています。
(出典:理美容ニュース)
開業資金、セット面やシャンプー台の入れ替え、運転資金。借入で動かす予定があるなら、返済総額が今月また増えたということになります。
1000万円を10年で借りる場合、金利が0.2ポイント違うだけで利息の総額は10万円前後変わります。金額の大小より、上昇が続いている局面だという事実のほうが判断材料として重いはずです。
金利が上がり続けているときは「借りるかどうか」より「いつ借りるか」が実質的な意思決定になります。計画が固まっているなら、様子を見る時間そのものにコストがかかっている状態です。
厚労省の2027年度概算要求、生活衛生関係に57億円 公庫補給金は5億円増
厚生労働省が2026年8月31日、令和9年度(2027年度)概算要求を発表しました。理容業・美容業を所管する生活衛生課の「生活衛生関係営業の活性化や振興など」の要求額は57億円で、このうち投資枠として6.2億円を計上しています。
注目したいのは「株式会社日本政策金融公庫補給金」が38億円と、前年度の33億円から5億円増えている点です。これは公庫が生活衛生事業者に低利融資を行う際の、不足利子分を補填するための予算です。
このほか、物価高騰や賃上げへの対応を支援する「生活衛生関係営業物価高騰等対応支援事業」に3.6億円、経営診断や補助金・税制優遇の活用相談を含む伴走型支援に2.6億円が計上されています。
(出典:理美容ニュース)
1本目の金利上昇と並べて読むと、構図が見えてきます。市場金利は上がっているが、生衛業向けの低利融資は国が補給金で下支えしようとしている、という関係です。
つまり、同じ設備投資をするにしても、一般の事業性融資で借りるのか、生衛業向けの枠を使うのかで条件が変わり得ます。ここを比較せずに決めてしまうのは、もったいない場面が増えていきます。
もうひとつ見ておきたいのが、経営診断や補助金相談の伴走支援に2.6億円が付いていることです。使う人が少ない制度ほど、知っているだけで差がつきます。
厚労省が税制改正要望 設備投資と事業承継の優遇制度が延長・拡充へ
厚生労働省は同じく2026年8月31日、令和9年度の税制改正要望を発表しました。生活衛生同業組合などが設置する共同利用施設に係る特別償却制度について、適用要件を見直したうえで期限を2年延長するよう求めています。
あわせて、中小企業の設備投資と事業承継を支える税制の延長・拡充も要望に含まれています。中小企業投資促進税制は機械装置やソフトウェアの取得価額の30%の特別償却または7%の税額控除、中小企業経営強化税制は経営力向上計画に基づく設備取得で即時償却または10%の税額控除が受けられる制度です。
事業承継税制についても、承継を機に「稼ぐ力」の強化に取り組む中小企業を後押しする制度へ、抜本的に見直し・強化するよう求めています。
ただしこれは要望の段階で、例年どおり年末の閣議決定などを経て最終的に決まります。中小企業関連の3制度は厚労省以外の省庁が主管です。
(出典:理美容ニュース)
即時償却が使えるかどうかは、設備を入れる年の税負担を大きく左右します。数百万円のシャンプー台やセット面をいつ入れるかは、営業上の都合だけでなく決算の形にも直結します。
制度の適用期限が延びるか切れるかで、来期以降の投資計画の前提が変わります。今の段階で「要望が出ている」と知っておくだけでも、年末の決定を追いかける理由になります。
事業承継税制の見直しも同じです。今すぐ承継の予定がなくても、5年後10年後の選択肢として頭の片隅に置いておく価値はあります。
サロンモデルは「ヘア単体」から「その人ごと」へ ベストコスメ2026
WWDJAPANが全国の人気ヘアサロン70軒・美容師189人を対象に実施した「WWDBEAUTY ヘアサロン版ベストコスメ 2026」で、サロンモデル部門の結果が発表されました。
1位はモデルのハルさん。ファッションまで含めた「今っぽい空気感」が支持を集めました。2位は大学生の昇生さんで、中性的な雰囲気から王道のメンズまで表現できる幅広さが評価されています。3位はヴィンテージキュレーター兼サロンモデルのhinataさんと大学生の和さんが同率でした。
記事は、ヘアスタイルをきれいに見せるだけでなく、ファッションやその人自身の個性によってデザインの世界観まで表現できることがサロンモデルに求められている、とまとめています。
(出典:WWDJAPAN ビューティ)
作品撮りの構図の話に見えて、実際は集客の話です。髪だけを寄りで撮った写真は技術の証明にはなりますが、お客さまが自分を重ねる余地が少なくなります。
上位のモデルに共通しているのは「その人らしさが伝わる」こと。引きで撮って服も背景も入れると、見る側は「こういう雰囲気になりたい」と自分の生活に置き換えやすくなります。
スタッフの撮影ルールを決めているサロンなら、寄りと引きの比率を一度見直してみる価値があります。
サステナブル部門1位は「サブリミック」 選ばれた理由は環境配慮より使いやすさ
同じベストコスメ2026のサステナブル部門で、資生堂プロフェッショナル「サブリミック」の“ワンダーシールド”が昨年2位から1位に浮上しました。2位は昨年1位の「ヴィラロドラ」“ヴィラロドラ カラー”、3位は昨年に続き「オーウェイ」“シーソルト・スプレイ”で、トップ3の顔ぶれは昨年と同じです。
興味深いのは支持の理由です。ワンダーシールドには「ボトルを毎回購入するより環境に良い」「詰め替えやすく、お客さまにもすすめやすい」といった声が集まりました。ヴィラロドラ カラーは「カラー特有の刺激臭が少ない」「アルカリダメージが少ない」など使用感が評価されています。
記事も、環境配慮だけでなく、詰め替えやすさやコスト面、使用感、スタイリング性能といった日常の使いやすさまで伴っている点が評価につながっている、と分析しています。
(出典:WWDJAPAN ビューティ)
店販でサステナブルを打ち出すとき、「環境にいいんです」から入ると、お客さまにとっては自分ごとになりにくい話題です。
美容師189人が挙げた理由の並び方が参考になります。詰め替えだから安い、詰め替えやすい、すすめやすい。使う側の得が先にあって、環境配慮は後からついてくる順番になっています。
同じ商品でも、伝える順番を変えるだけで反応が変わることがあります。
営業スタッフ部門はメーカーとディーラーの2部門に 1位はミルボンとガモウ
ベストコスメ2026では、今年から営業スタッフ部門がメーカーとディーラーに分かれて集計されました。メーカー部門は1位ミルボン、2位アリミノ、3位ナプラ。ディーラー部門は1位ガモウ、2位インテンス、3位ダリアという結果です。
メーカーには、成功事例の共有やメニュー作り、店販のアドバイスなど、一歩踏み込んだ提案への感謝が集まりました。ディーラーには、連絡の速さやこまめな訪問、講習時の親身な対応といった日々の細やかなサポートが高く評価されています。
実際のコメントには「商品の紹介にプラスαで、成功事例やメニュー作りに対してのアドバイスなどもくれる」「店販での説明の仕方や『こう話すといい』といったことも教えていただいた」といった声が並びます。
(出典:WWDJAPAN ビューティ)
感謝されている内容を裏返すと、営業担当に何を頼めるのかが見えてきます。商品説明ではなく、成功事例、メニュー設計、店販の話し方。つまり他店の情報です。
担当者は何十軒ものサロンを回っています。自店だけでは絶対に手に入らない比較情報を持っている相手を、注文の窓口としてしか使っていないなら、取引額に対して得ているものが少ない状態かもしれません。
次に来たとき「他のサロンで店販が伸びた事例はありますか」と聞いてみるだけで、関係の質が変わることがあります。
「ジョンマスターオーガニック」がブランド改革 シャンプー9900円の高付加価値路線へ
マツモトキヨシ傘下の「ジョンマスターオーガニック」が、約3年をかけたブランド改革プロジェクト「JMO2.0」を始動します。第1弾として10月8日、ブランド最高峰と位置づけるヘアケアシリーズ“プロボタニカルコンセントレイト”を発売します。
ラインアップは“クリームシャンプー”(300g、9900円)、髪用導入美容液“ヘアセラム”(117mL、1万4300円)、“ヘアマスク”(150g、1万2100円)の3品。10月22日からは5種類の香りをヘアミストやボディーウォッシュなど6カテゴリーで展開し、計30品を順次発売します。
大滝雄一郎社長は「オーガニックやナチュラルの市場は飽和し、ともするとコンテンツとして陳腐化している。オーガニックであろうが機能価値がベースになければもう買われない」と語っています。売上高の約7割を占めるヘアケアの高付加価値化が改革の柱です。
なお取り扱いは直営店と公式ECで、サロン専売品ではありません。
(出典:WWDJAPAN ビューティ)
「オーガニックであろうが機能価値がベースになければもう買われない」という言葉は、そのままサロンのメニューにも当てはまります。
髪質改善、オーガニックカラー、ヘッドスパ。コンセプトとして掲げた時期には効いていたものが、同じ看板を出す店が増えた瞬間に差別化ではなくなります。残るのは、実際に何がどう変わるのかという機能価値の部分です。
シャンプー1本9900円という値付けは、市販品としてはかなり強気です。それでも成立させようとしているのは、価格ではなく効果実感と体験で選ばせるという判断が先にあるからです。自店の高単価メニューが、そこまで説明できる状態になっているかどうか。
10月27日、全国の女性リーダー13名が登壇するランチセミナー
美容業界の女性限定ランチセミナー「GIRLS’ GATHERING(ガールズギャザーリング)2026」が、2026年10月27日に東京・渋谷のグレイドパークで開催されます。2024年に始まり今回で3回目、第2回は150名を超える女性美容師が集まりました。
登壇するのは女性経営者、美容師、アイデザイナーら計13人。名古屋に本店を構えるMAYUMIさんは60歳を超えてなお年商1億円を続けるカリスマ女性美容師の先駆けです。郡司成江さんは13業種20店舗を手がけ、栃木からベトナム・ダナンへも展開しています。2児の母であるMAYUさんは、時短勤務ながら月間1300万円の売り上げを実現しています。
参加費は税込6000円の立食形式、定員は200人。開催時間は12時から14時30分まで。当日はInstagramライブでのリアルタイム配信(無料)も予定されています。
(出典:Beautopia)
登壇者の顔ぶれで目を引くのは、時短勤務で月商1300万円という一行です。働く時間を減らすと売上が落ちる、という前提が必ずしも成り立たないことを示しています。
出産や介護でフルタイムが難しくなったスタッフに、辞めるか時短で我慢するかの二択しか出せていないサロンは少なくありません。実例を知っているかどうかが、そこで出せる選択肢の数を変えます。
参加が難しくても、Instagramライブは無料で見られます。スタッフに共有するだけでも意味のある情報です。
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